2009年09月23日
ベースボール vs 野球

西日本新聞200909016
チマチマとした(とも思える)ヒットより、豪快なホームランを好むお国柄とともに、自国の記録が他国人によって破られることの不快さという点からも分からないではありません。
日本人から見るとイチローは MLB でも最高の外野手ということでしょうが、オールスターの投票では部門3位に入るのがやっとという状況からも日米の差が理解できます。
このように民族意識は日本でも同じで、例えば王の年間ホームラン記録を超えさせたくない意識、積極的な態度にも表れています。
1本及ばなかったバースに始まり、ローズ、カブレラに2年連続してタイにまで持ち込まれ、それ以後の試合、徹底的に勝負を避け、そのことを明言する選手までがいたことからも良く分かります。
英・ロイター通信では、「MILESTONE」(画期的な出来事)と賞賛されていたそうですが、それを使った米・ワシントン・ポストでは、ごくありきたりの表現に替えた記事になっていたとか。
ただ、このあとイチローがヤンキースのリベラから、逆転さよならホーマーを打っています。
これはたった一度のことではありますが、ある意味“9年連続200安打”より以上に米国民にイチローを印象付けたのではないでしょうか。
ところで「MILESTONE(マイルストーン)」は辞書などでは、「一里塚」と書かれていますが、一里塚などといっても分かる人はごく小数でしょう。
もともと「一里塚」とは、江戸幕府が、街道で一里ごとに道の両側に土を盛り、榎などを植えて、距離を示す目印とした塚のことだそうです。
尺貫法のマイル圏にも1マイルごとにこのような目標物(石)があって、それをマイルストーンと呼んだんでしょうか。





