2009年09月15日
高速道路無料化

西日本新聞2009.9.13
知事としては、高速道路建設財源の不安という、行政面の拒否反応というものを差し引かねばなりませんが、それを除いてもやはり都道府県の考えの方が私もまっとうなものと思います。
高速道路無料化の発案者という山崎養世の話が同じく西日本新聞2009.9.13紙上に載っています。
これについてみますと、まず、高速道路のランプを「4~5倍に増やせば・・・」とありますが、料金収入はなくなって建設費は更に増大するわけです。
先のアンケートに関する記事中の、(必要があり高い金を払っても)早く届けたい商品の輸送に支障をきたす、高速道路を使用しない者に負担を強いるなどの反対意見が、誰の目にもまっとうです。
高級料亭の値段を安くすると言うに等しい、高級料亭なんか行かなくていい、行きたくないと言う人にまで、安くするための負担を押し付けているのと同じことです。
首都高などでよく言われる「こんなに渋滞する道路は高速道路とは言えない、高い金取りあがって」という矛盾。
じゃぁや安くすればどうなるのか、安くなった分だけ利用者が増えて、更に渋滞は酷くなるのは目に見えています。
通行料金を安くしただけで、公共交通機関の“衰退”具合はどうでしょう、目にあまる状況です。
また、高速道路は本来、交差・信号など事故発生の危険箇所を少なくして(無くして)高速走行の安全性を保っているわけです。
ランプを増やすということは、事故の危険性が大である箇所を増やすということです。
山崎養世談中「高速道と一般道を使い分ける」とありますが、高齢者の高速道逆走などの事故が多いところ、ランプが4~5倍になればその類の事故も4~5倍になるということです。
高速道路走行と、一般道路走行は運転者自身が厳しく区別化を認識しておかなければならないことで、簡単に「・・・使い分ける」では済まない性格のものでしょう。
