“推理日記”はどうなった?

微笑みの貴公子

2007年12月22日 09:02

「キムラ弁護士、ミステリーにケンカを売る(木村晋介・筑摩書房)」が紹介されていました。西日本新聞07/12/21(夕)


木村晋介とはオ、ウム事件で、坂本弁護士一家救出運動に尽力した弁護士です。


ミステリの欠陥や破綻をつくこのて論評は、佐野洋の、「推理日記」が有名で、むかし文庫本化されたのを斜め読みしたことがありますが、対象にされている作品を読んでいないと、ネタバラシに遭いかねないので大変です。


記憶違いでなければ、第29回日本推理作家協会賞短編部門を受賞した、戸坂康ニ「グリーン車の子供」については、新幹線の車中の出来事が書かれているのですが、主人公が大阪から東京に帰るのになぜ「ひかり」ではなく、横浜停車の「こだま」に乗ったのか、納得できる記述がなされてないという欠陥が指摘されていました。


私はずっと、「わらの女」が気になっています。


ただこれも記憶が定かでなく、もしかしたらとんでもない間違いを信じ込んでいるのかもしれませんが、大変な欠陥があるんですよね。


1964年に、ジーナ・ロロブリジーダ、ショーン・コネリーで映画化されていますので、レンタルで観れば簡単なんでしょうが、ラストは原作と違った解釈だったと思うんです。


きちんと本を読んで、自分の記憶を確かめるほどのことでもないか、と時に流されています。

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