黒澤明の威光も・・・

微笑みの貴公子

2008年09月22日 09:15

今年で10回目を迎える“伊万里・黒澤映画祭”が、10月3~5日・伊万里市民センターなどで行われる今回で打ち切りになりそうだとのことです。

-西日本新聞2008. 9.20(夕)-


黒澤記念館が企画より10年、着工の目途が立っておらず、例によっての資金難がその因の一端でありそうです。


黒澤明没後10年記念放映がNHKのTVプログラムを賑わせていますが、時の流れは早く、というより、現代人気質のなせる業か、長嶋・王同様、神格化の対象としての黒澤も、現代の若者からすると最早色褪せたということでしょうか。


白い椿に対比させる赤い椿をモノクロの画面で際立たせるため、撮影する赤い椿を黒く染めさせたというエピソード、脚本家橋本忍いうところの、“悪魔のように繊細に、天使のように大胆に”の黒澤明。


相当古い私でも、漫才の名作といわれる、エンタツ・アチャコの“早慶戦”は最早「タイクツ」で、“歴史上の・・・”という冠が被せられる古典でしかありませんから、黒澤も、やがて寅さんも同じ運命を辿るのは止むを得ないのかもしれません。



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