落語ブームといわれています

微笑みの貴公子

2008年01月31日 09:05

NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」などの追い風もあるんでしょうが、ちょっとした落語ブームのようです。


賑わいを続けている大阪の定席「天満天神繁昌亭」では、福岡ゆかりの5人が「上方落語 福岡県人会」を開くというニュースが掲載されていました。 西日本新聞2008. 1.29夕刊


一時より入はよくなったのでしょうが、東京の定席はまだまだ「ホール落語」の盛況に較べると寂しいものがあり、話題性やホール落語に偏ったブームという感もあります。


それとともに、似非(えせ)落語ファンの匂いも漂う昨今の風潮にやや鼻白む旧来の落語愛好家もいらっしゃるんじゃないでしょうか。


ある非公開の席で志ん生のやった「五人廻し」が絶品だったのに、その後同じ噺を聴いてもついぞ、あの時ほどの出来を耳にすることができなかった須田栄が本人に質した。


志ん生は「冗談言っちゃいけませんや。

『芸』なんてものは一年に一度か二度しかやるもんじゃなくて『芸』と『商売』とはおのずから別っこのもんです。

あの時やった『五人廻し』は『芸』で、普段高座でやってる『五人廻し』は『商売』です。

毎晩々々高座で『芸』をやっていたら、こっちの体が持ちませんよ」


落語の世界で言えば、「取った客みんなに本呼吸(ほんいき)になっちゃ、身がもたんでありんす」てな花魁(おいらん)と同じことでしょうか。


決して、『芸』ではない『商売』の噺しか聴けない代わりに、時には高座の噺家と対話しているような気分になり、売店で買ったイナリをパクつきながら気安く聴ける寄席の雰囲気のほうが私は好きですが。


まだ不慣れで、デザイン上の制約が多い Yahooブログ にほぼ同じコメントを書き込んでみました。

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