2007年08月24日

エスカレータ

JIS(日本工業規格)でも「エスカレータ」と表記しているそうです。


昭和53年に初版発行された「科学パズル第2集」という、気楽に読めるやさしいパズル集のなかの、筆者モノローグにおもしろい記述がありました。下にコメントをそのまま引用してみます。


ストックホルムの街をあるいていたときのこと。新宿西口ふうの、地面より1階ぶん下がった、しかも空の見える場所だった。


2本のエスカレータがあり、どちらも止まっている。故障かと思いながら、左側のエスカレータを歩いて昇り始めた。半分ほども昇っただろうか、上のほうに人影をを見るや、なんとエスカレータが下降しはじめたではないか。


あのときの驚きといったらなかった。そのまま走り昇ってやろうとも思ったけれど、上の方から降りてくるご婦人の腰の大きさを見ただけで、いくら細い私も横をすり抜けられそうもないと思い、クルリと向きを替え、あたかも初めからの下降客のような顔をして、ふたたび下まで降りてきてしまった。(途中略)


東京出身の田舎者は、その仕掛けを知らなかったが、たぶん光電感知式の節電エスカレータだったのだろう。


今、福岡・博多の地下鉄駅では、この手の光電感知式エスカレータが昇りのみ(特殊な事情がある駅を除いて)設置され、何の戸惑いもなく利用していることを考えますと、当時のストックホルムの先進性に思い至ることになります。


また、同書中のコメントで次のような個所もあります。


新宿にある動く歩道では、ほとんどの人がどっかりと荷物を降ろして立っている。あれは元来その上を歩くものなのだ。
エスカレータだって、日本人はただ立って乗っている人が多いが、ヨーロッパでは立っている人は右側に立ち、 左半分は「追い越し車線」として空けておくのがエチケットである。


現在は日本でも、そのような「エチケット」が浸透して、新宿も更に長くなったベルトを”歩いて”いる人が殆どで、エスカレータも、日本では右側追い越しの感覚があるのか右空けで(ただし大阪は、大阪万博の際の慣習からか、左空けが常態化しているとか)、歩く人に道を譲るのが慣習となってしまっているようです。


というより今はむしろ、この状態を「狭い日本、そんなに急いで何処へ行く」式の戒め、はては、エスカレータ上を走ることの危険性から、動かないことを求める案内が駅などではアピールされるようになってきつつあるようです。


-微笑みの貴公子メルマガ2006年12月より-


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Posted by 微笑みの貴公子 at 15:25│Comments(1)暮らし
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夏の暑い日に
真夏日を更新している今だから【ナーシング専科ーダイエット・コスメ情報から看護学生・臨床における参考書紹介ー 】at 2007年08月24日 22:28
この記事へのコメント
3日間 本当にお疲れ様でした。
後ろにいらしたのですね。質問や先生に教えてらっしゃるのを聞いて
ただ、ただ「すご~い!!」と感心するばかり。皆さんについて行くのがやっと
でしたが、とても楽しかったです。これを機会にいろいろ尋ねると思います。
よろしくお願い致します。
Posted by ばぶばぶ at 2007年08月24日 15:47
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