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2008年12月16日

千両ミカン

温州みかん近頃はすっかり季節感のなくなった果物ですが、ミカンは今が盛りの真っ最中です。


極早生温州は早くも9月から10月に掛けて収穫され、現在は10月から12月に掛けて収穫される早生温州、やがて1月以降に収穫される普通温州へと移っていきます。


昔にはこの早生温州・普通温州として、現在よりずっと短期間しか世間に出回らなかったことでしょう。


そんな時代、ある大店の若旦那が原因不明の病で床につきました。


医者の見立てによると、何か胸に思い込んでいるものがあるというので、心を許す番頭が訊きだしてみると、ミカンが食べたいと言います。


早速探しに出ますが、何しろ夏のさなか、どこにもありません。

やっと須田町の果物問屋に腐ってないもの1個を見つけました。


なんと値が千両というのを、倅の命が助かるならと旦那はこの大金を投出します。


若旦那はこのミカン10袋のうち7袋を食べ、あとの3袋は両親とお前でお食べと番頭に渡しました。


番頭、「私がのれんわけで店を出す時にくれる金がせいぜい50両。このミカン3袋で300両・・・ええぃっ」と、ミカン3袋をもってドロン。


という、『千両ミカン』という噺があります。


現在では決して高価ではない、季節感さえ曖昧なミカンの昔の一席というわけです。


芸者さんが座敷に入ると、帳場で線香を立て、その数で花代を数えた時代、お茶屋に勤めた女中が、1本であんなに高いならと、線香一把盗んで逃げたという「たちきり」などのマクラも、このミカンに似た笑い話です。


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Posted by 微笑みの貴公子 at 09:09Comments(0)お笑い