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2007年12月03日

筋書き通りのドラマ・福岡国際マラソン

インタヴューを受けるワンジルこのレースはペースメーカー(以下、pm)がつくレースとなりましたが、通常の外国人ばかりではペースにばらつきが出るのを危惧して、九州一周駅伝で3/4個の区間賞を取り、九州実業団駅伝でも区間賞を得て好調の安川電機・立石がpmに加わったそうです。


この立石のpm振りが先ず感激ものでした。


1km3分の設定タイムをキッチリ守りきり、他の外国人pm3人をリードしきりました。


ただし、さすがにこのペースを30kmまで押し切る力はなく、10kmでその役目を終えましたが、その後の外国人pmもあまりタイムをばらつかせなかったことに貢献したようです。


昨日、立石に対する心配を書きましたが、10kmまでだったということで納得しました。


レースそのものはある意味、実力どおり・予想どおりといえるもので、優勝タイムの2時間6分39秒は、1km3分を押していくと、2時間6分35秒であることから見ても、いかに30kmまでpmがワンジル・メルガ・佐藤をいいリズムに乗せたかがうかがえます。


初マラソンのワンジル、2時間13分台の記録しかないメルガをフルマラソンのペースに乗せきり、ハーフ日本記録保持者の佐藤を自己新の次元に引上げました。


残念ながら、6分台の記録を持つ高岡・藤田に往時の勢いはありませんでした。


昨日、ワンジル優勝の場合トラック勝負はない、と書きましたが、そのとおり、長浜通りから明治通りへ向けて左折する際一気にスパート、次に明治通りを右折するまでの短い直線で引き離し、メルガの視界から消える時間を有効に使い、追走のきっかけと気力を上手くそいだように見えました。


ワンジルはさすがに給水には慣れていない様子で、前半集団で走っているとき、何度も他の選手から手渡してもらったりしていましたが、スパートして平和台競技場にかかる坂の手前、最後の3台のゼネラルテーブルではことごとく失敗しました。


ここで水を取れなかったことに、見ていてチョット心配しましたが、ここでは苦笑気味に手を拍ってすぐに走りを切替えました。


振り返れば、日本人の粒は揃ったといえテルガトの欠場で、外国人にはタイムにおいても有力者はいず、ワンジルにとっては与しやすいマラソンだったといえるかもしれません。


現役時代とはうって変って、調子のよい、軽い(ある意味、実のない、みんな頑張れ調の)瀬古の解説をいつもどおりと聴いていましたが、今日はちょっと違って、炯眼(けいがん)に驚かされることが起りました。


14km過ぎで高岡が遅れる前、汗のかき方が心配だと中継車の谷口に訊き、30km付近で藤田が遅れ始める前には、肩の揺れ方を指摘したのです。


11/28に広告きらいを載せたばかりですが、このマラソン中継でもその影響は大でした。ただし、別の意味で。


実はこの放映、録画で観ざるを得なかったのですが、CMにくると早送りができ、今回は、CM中にドラマが起っていたといった、よくありがちなシチュエーションもなかったため、スタートからゴールまでかなり時間を節約して観終わることが出来たという余禄を得ました。


日本の男子マラソンは、持ちタイムの差が出にくい環境の試合においても最早、銅メダル争いがやっとという状況におかれています。


トラック上がりのニューフェイスの台頭がなければ一層のジリ貧状態を迎えます。  


Posted by 微笑みの貴公子 at 09:01Comments(0)スポーツ